読もうと思ったきっかけ
僕が本書を通して届けたいもの、それは薬剤師へのエールです。
「薬学は面白い」と感じてもらうこと、それが僕なりのエールなのです。
この一文に目が留まったからに他なりません。
本書に書かれている内容の断片的な内容は確かにネット上や他の文献ですぐ探せるものも確かにあります。私も薬学部や新人研修で習ったなー、という箇所も随所にあります。しかしそれを実際の現場、薬局で患者さんのためにどう役立てていくのか?ここに大きな隔たりがあると感じているのは私だけではないはずです。
添付文書情報や薬学部で学んだ知識を120%活かす為の“考え方”。
そう、知識ではなく大切なのは考え方なのです。
もちろん基本的な知識がなければダメですが、それを使うための考え方、これがないと現場では役に立たないのだと。逆に考え方さえ身に着ければ応用が利くので勉強したこともどんどん活用できるようになるのではないか、そんな薬剤師になりたいと思い購入しました。
どんな人向け?
・薬局薬剤師
登場人物が新人薬剤師、5年目の少し中堅薬剤師、そしてベテランの薬剤師で構成されているためそれぞれの視点から物語を読むこともできるため、新人薬剤師に限らず、少し中堅の薬剤師の方にもおすすめできる1冊だと思います。
またおすすめは薬局で働いている薬剤師の方ですが、薬学に興味のある方ならとても面白いので興味深く読めると思います。
感想
薬局薬剤師なら必携の1冊だと思います。
読んでみると、薬局で働いていて普段患者さんから聞かれそうなことなのですが、よく考えるとうまく説明できない、この事柄って本当に理解しているのかな?とうーん、、、となるコラムばかりでした。
だからこそ読み応えもとてもあり、非常に勉強になる1冊です。
山本先生は日経DIで「薬局にソクラテスがやってきた」というコラムを連載しています。
今回の書籍はその連載の内容をベースに、色々と加筆を加え書き下ろしをした内容となっています。内容的にはとても濃く充実しています。そのため書籍の厚さは3cmに迫る勢いです。
とはいえ、ひのくにノ薬局を舞台にコラムでお馴染みのメンバーによるやり取りを中心に、1つのテーマについて2~5ページ程度でまとめられていますので、厚いからと言って読み難いという感じは受けません。それにトピックも4月~3月まで毎月1つ、というように物語のように進むため読み物としても面白いですし、区切りもつけやすいです。まさに忙しい人にもピッタリ。少しずつ読み進めていくことができそうです。なので、この書籍の分厚さに臆することなく手に取ってほしいと思います。私も子育てしながらですが、毎週どこまで読むと決めて少しずーつ読み進めました。
まとめ
以上、実践薬学のレビューでした。
かなり書籍としては厚いので、手に取る前に嫌煙してしまう人もいるかもしれませんが、読みやすいですし面白いのでぜひ手に取ってほしいおすすめの1冊です。
何より、薬局で働いていてモチベーションもあがります。
私もまだまだ勉強不足ですが、この1冊をきっかけに自分で薬学についてもっと考えて、提案できる薬剤師になりたいと強く思いました。ぜひ、一読してみて下さい